生産地について

【尾花沢市】

尾花沢市は、山形県の最北東に位置します。短い日照時間と低温、多湿、多雪のため、春の融雪が遅く、農耕期間が短いのが尾花沢盆地の特徴です。
冬の季節風が月山や御所山等の稜線にさえぎられ、雪を多く降らせるため、平野部でも積雪量が2mに及ぶことがある豪雪地帯です。
そんな尾花沢市を象徴するものとして、雪、スイカ、花笠の三つが挙げられます。その3つをご紹介致します。

1 ~大雪原~

尾花沢市_雪景色

尾花沢市は日本有数の豪雪地で、積雪は平野部でも2mを超えることがあります。
市民はこの雪と共存するため、昔から工夫を凝らしてきました。市民一体となった除雪作業や、各種克雪対策を実施し、更には雪を保存し夏期の冷房に利用する雪冷房システムの実験を行うなど、雪の利活用についても研究しています。
雪は、時に美しい表情を見せてくれます。大正から昭和初期の木造旅館が立ち並ぶ銀山温泉の雪景色や、市民憩いの場の徳良湖に舞い降りる白鳥などがそうです。
毎年2月に開催される「尾花沢雪まつり」では、雪を使った様々なイベントが行われ、夜には市内全域の雪灯籠に灯りが点り、幻想的な風景が浮かび上がります。

2 ~尾花沢すいか~

尾花沢市_スイカ

「尾花沢すいか」とは、山形県の北東部に位置する尾花沢市とその周辺(村山市や大石田町など)で生産されたスイカの総称です。
この地域は、雪国・山形県のなかでも特に雪深く、1年のおよそ3分の1の期間が雪で閉ざされる豪雪地帯。一方で夏はとても暑く、朝晩は涼しい盆地特有の気候で、この昼夜の寒暖差が美味しいスイカができる理由と言われています。
尾花沢スイカの特徴は甘みの強さと、果肉の「シャリシャリ」感。舌で味わう前に歯で味わうスイカは、爽快な歯ごたえも重要です。 尾花沢ブランドでしか味わえないこの味と歯ごたえ。
ぜひお楽しみ下さい。

3 ~花笠踊り~

尾花沢市_花笠踊り

市のほぼ中心に位置する灌漑用の人造湖、徳良湖。キャンプ場や子供広場、温泉施設などがあり、市民の憩いの場となっているここは、全国的に有名な「花笠音頭」の発祥地です。
大正年間、築堤工事の最中に歌われたのが「花笠音頭」の原型であり、作業中の仲間に笠で風を送ったのが「花笠踊り」の原型とされています。
毎年8月27、28日には市内中心街で「おばなざわ花笠まつり」が盛大に行われ、踊り手たちが見事な笠廻しを披露しています。
その土搗き唄に合わせて、笠を廻して即興で踊ったものが「花笠おどり」の原型とされ、現在では尾花沢市のみならず、山形県を代表する文化のひとつとなっています。